園だより

乳幼児期の遊びと子どもの心を育むこと|6月園だより

5月11日に3歳以上児さんが植えた畑の作物も順調に育っています。今から夏野菜の収穫や芋掘りが楽しみです。保育園周辺では紫陽花の花が色づき、果樹園のびわの実が大きくなってきました。これから梅雨になり、じめじめした日も多くなります。健康管理・衛生面等十分に気をつけていきたいと思います。

乳幼児期の遊びと子どもの心を育むこと|園長 篠原 郁子

乳幼児期の子どもの遊び=学び

乳幼児期の子どもの遊び=学びだと、私たち保育者は認識しています。大人の遊びとは意味が違ってきます。
それぞれの年齢や発達に応じた遊びが保証され、自分で色々な遊びを見つけて創造して遊んだ経験のある子と、そういった経験がなく育った場合、遊びをあまりしなかった子の小学校高学年以降の学力の伸びや、大人になっての就労状況、年収にもだいぶ差があるようです。
安心できる保育者の元で子どもの遊ぶ環境が保障され、よく遊んだ子の方が学力、就労状況、年収が良かったとの研究があります。

保護者の皆様に特にお願いしたいのが「自分でやる、やりたい気持ち」を奪わないでほしいのです。
(聞き分けのいい子、親の前でいい子にしないでほしいのです。)

「うちの子は大人が困ることばかりする」と思う時

「うちの子は大人が困ることばかりする」と思う時があります。
(大人の困ることをするのは子どもの仕事なのです。)

例えば、

  • 箱ティッシュをすべて出して部屋中がティッシュの山になってしまった。
  • 家の壁に大きな線や絵を書いた。
  • 長靴で水溜まりに入って靴の中や全身びしょびしょになったなど、たくさんあると思います。

子どもは

  • 『自分で手先を使ってティッシュペーパーをつまんでは出す事を楽しんだ。』
  • 『大きなキャンパスで線や絵を書くのに夢中になった。』
  • 『水の感触を全身で楽しんだ。』なのです。

これらをすると確かに困るのは大人なのですが、子どもは全身で五感を使って、やりたい意欲は満たされいます。
自分からやりたいことを探してやってみる経験が心を育てることになります。

  • 『ティッシュペーパーのかわりの布を用意する』
  • 『壁ではなく大きな紙なら大丈夫』
  • 『お風呂場で楽しむ』ことや、
  • 『水遊びは、やる季節と時間も大事、風邪ひく時もあるよ』

と大人が丁寧にわかるように話をしてみてください。

うちの子はいたずらっ子、困った子と感じる

うちの子はいたずらっ子、困った子と感じることがあると思いますが。
(大人は根気が試されます)。

子どものやりたい事を奪ってしまうと子どもの心の中に
『私はお父さん、お母さんを困らす悪い子なのかも。自分のやりたいことは我慢しなくてはいけないんだ。』
が心の中で大きくなってしまいます。

後々で子どもに色々な精神的症状として表れてきます。

自己肯定感が育つことなく、チック、円形脱毛症、お友だちを理由もなく突き飛ばす、保育室からいなくなったりするなどの心のサインが時々あります。(子どもによって症状は違いますが)毎日の積み重ねが子どもたちの自己肯定感、やる気、豊かな心を育みます。心は見えないので、自分の子の心は、どこまで育っているのかわからずにとても厄介です。

 

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